2020.11/30.

Baccarat社 1878年パリ万博 出品作品

バカラのとてつもない作品が入荷しました。タイトルにもあるように、1878年パリで開催された万国博覧会にバカラ社が出品していた作品と同モデル、同デザインの作品です。ルネッサンス様式の意匠は全てハンドグラヴィールで彫り込まれています。栓部、ボディ、フット部全て型吹き成型で作られた軽やかなデザインです。

図録「Baccarat」EDITIONS DU REGARD JEAN-LOUIS
CURTIS, VERONIQUE NANSENET P.171
に同デザインの作品が掲載。

最も目を引く部分はボトル下部にあしらわれた2体のグリフォン(鷲獅子)ではないでしょうか。

超絶技巧のグラヴィールです。
羽根の質感や表情のディテールも丁寧に表現されています。

グリフォンとは鷲、鷹の翼と上半身、ライオンの下半身をもつ伝説上の生き物で、黄金を発見し守るという言い伝えから、「知識」を象徴する図像として用いられ、鳥の王・獣の王が合体しているため、「王家」の象徴として各国の紋章、意匠などにも用いられています。

クリミア共和国の国章

そしてお気づきでしょうか。2体のグリフォンが鎮座している台のように見える部分にご注目下さい。

ガラス越しに見たグラヴィール。なんとライオンが潜んでいました。

ボディ中央のグラヴィールも目を見張るものがあります。中央に意匠された花のデザインに絡みつくように2体の鳥の頭を持つ蛇の様な生物が。

栓部は中が中空になっています。

フット部は裏側からグラヴィールされています。

創業50年以上になりますが、初めて手にした作品です。店舗で展示しております。是非、お手に取ってご覧くださいませ。

年内の催事イベントでは直近の名古屋骨董祭にお持ちする予定です。

https://antique-kato.com/news/20201121-63070

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