2012.11/10.

パリの話題のレストラン

10月の終わりにパリに買い付けに行った折に、友人と一緒に、パリで今一番話題のレストランに行ってきました。すごく、予約を取るのも難しかったのですが、なんとか金曜日のランチタイムに席を取る事ができました。レストランの名前はLa Dame de Pic

フランス南部の街、ValanceにあるPICというミシュラン3っ星レストランのオーナーシェフ、Ann-Sophie Picがパリに進出するとあって、パリ中の話題になっています。というのも、シェフはフランスで唯一、三ツ星を持つ女性シェフなんです。その女性シェフが作り出す繊細な料理がとても注目されています。

入り口の様子です。入り口横の大きな窓から、キッチンが通りからよく見えます。こんなレイアウトは初めてです。

テーブルからも、キッチンがしっかり見えます。

まるで、ステージを見るようです。料理人達のきびきびした動きが間近に見られます。

ランチとはいえ、ランチメニューの他に、夜と同じ3つのコースも用意されていました。まず、最初の驚きは、メニューを見る前に、香りのする3本の紙片が手渡されます。

そして、その紙片の香りを試すように言われました。この香りが3つのコースを表すものだそうです。三つのコースにはそれぞれ名前がついています。79ユーロのものが、琥珀色のバニラ、100ユーロのが海の香りと花、120ユーロのは森とスパイス。どれも、匂ってみましたが、僕にはどれも、料理はとても想像できませんでした。どれも、いいにおいだとは思いましたが、むしろ香水っぽいようなものでした。でも、まず、料理のイメージを香りでプレゼンするという驚きの方法での幕開けはなんだかとても、面白そうです。

友人は、79ユーロ、僕は100ユーロのコースを注文しました。

それそれに、写真をご紹介していきます。

まずは琥珀色のバニラ、79ユーロのコースです。

前菜です。

いきなりデザートみたいに見えますが,ビーツとビーツのムース。ほのかなブルーマウンテンコーヒーの味付け。凄く奇抜な取り合わせのように聞こえますが、とてもデリケートな味でまず、感激。

二つめの前菜は野菜料理です。

色々なキャベツ、バニラとベルガモットの香りの泡のソース。色がとてもきれいです。これも意外な取り合わせのようですが、とてもおいしいし、ほのかに香るベルガモットが最高です。

そしてメイン料理。

ビゴール地方の豚肉。渦巻き状に仕上げてありますが、イチジクの輪切りが下に敷いてあります。そしてソースはグリンティーの香り。そんなに強いものではありませんが、確かにお茶の香りがしっかりありました。とても驚きの料理ですがとてもおいしかったです。

そして、デザート。

ラム酒のババ。生姜風味のマカロンが添えてあります。一番の驚きは左右両サイドにある、金色のもの。これは触るとぷよぷよしています。この中にはパッションフルーツのジュースが入っており、フォークで突っつくと薄い皮が破れて出てきます。

僕の100ユーロの海の香りと花のコース。

前菜。これも、いきなりデザートのようです。

実は牡蠣のゼリー寄せが真ん中にあり、回りのビンク色の物はカリフラワーの柔らかなムースにジャスミンの香りがつけてあります。とっても不思議な取り合わせみたいですが、絶妙なバランスでとっても美味しくいただきました。

二番めの前菜。

地中海のほとんど生のイワシとポロネギと抹茶のムース。とても信じがたい取り合わせです。イワシの生もちょっとどうなんだろうと心配しましたが、生臭味もなく、とても新鮮でした。でも、やっぱりちょっと????の料理かな??!!

メイン料理。

地鶏のグリル。ほうれん草とオレンジフラワーの泡のソース。これはあっさりしてとても美味しかったです。ほのかな香りのオレンジの花がとても印象的でした。

そして、デザート。

洋梨のコンポートにリコリスとすみれのムースが回りに飾ってあります。そして、またまた金色のぷよぷよの登場です。これにはすみれの香りのするシロップが仕込んであり、潰して全体にまぶして食べます。

全ての料理が今までのフランス料理とは違う驚きの取り合わせなのですが、食べてみると意外とバランスよく美味しくいただけました。ただ奇をてらっただけのものではなく、ちゃんと計算された上での取り合わせだというのがよくわかりました。シェフのコンセプトである香りとともに料理を楽しむということがちゃんとうまく表現されていたと思います。

また、次の機会にも是非訪れてみたいレストランでした。  ts

 

 

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