2011.11/22.

ルネ・ラリック特別展速報 by ts

18日より始まった、今年の特別展も早くも中盤にさしかかりました。会場の様子はHPのイベント紹介のところに、何枚かの写真を載せていますのでそちらをご覧いただければよくお解りいただけると思いますが、今日はその中のトビックスをお伝えします。

実は、この特別展、毎年11月に開催しているのですが、ならではのお楽しみがあります。それは、この期間中だけにラリックのグラスでシャンパンサービスをしているのです。ルネ・ラリックの活躍していた、1920-30年代にはシャンパンには、今はやりのフルート型のものではなく、口の広がったクープ型のものがほとんどでした。ですから、ラリックのシャンパングラスは全て、クープ型なんです。その、グラスにシャンペンをお楽しみいただいています。

左側のグラスがMOLHOUSETというシリーズ。1926年のデザインです。右側がMOLSHEIMのシリーズで1924年のデザインです。どちらも、アルザス地方の村の名前です。

さて、シャンパンですが、今回は二種類を用意しています。このシャンパンにもこだわりがありまして、ラリックはシャンパーニュ地方のアイという村に生まれましたが、このふたつのシャンパンはどちらも、アイ村のぶどうだけを使ったシャンパンをつかったものです。アイ村のぶどう畑は南斜面にあり、とてもいい質のピノノワールが穫れるといわれています。銘柄はGATINOIS (ガティノア)とHENRI GIRAUD(アンリジロー)。

シャンパンクーラーはもちろん、ラリックの大鉢ダリアです。オパルセントガラスがとてもきれいに輝いています。

この、シャンパンクープでシャンパン、特に女性に好評でした。僕は全然気が付かなかったんですが、よくある、シャンパンフルートは飲むのに、首を上げなくてはならないのですが、クープだとすごく自然に喉に流し込めるということです。なるほど考えてみたらそうですよね。特にフルートのシャンパンを最後まで飲み干すにはかなり首をあげなければならないですよね。絶対に優雅じゃないですね。その点、クープならごくごく自然にエレガントに飲めますね。

さらに、シャンパンにまつわる、もうひとつ面白い物をラリックは作っています。この写真は上の二つのグラスが写っているいるものの、シャンパンが入っている方のクローズアップです。

なんだか、シャンパンに人面柄のスティック状のものが入っていますよね。グラスから取り出してみましょう。

実はこれ、シャンパンマドラーといわれるものです。どうして、シャンパンにマドラーが必要なのかと不思議なんですが、当時、人前でゲップをすることは、最も恥ずかしい行為のひとつとされていたので、このようなマドラーかき混ぜて、泡をとばしてからシャンパンの飲むのが貴婦人達のたしなみだったようです。ほとんどのシャンパンマドラーは銀製の携帯用泡立て器のようなものだったのですが、ラリックはそれをガラスで作りました。それも、人面のデザインです。シャンパンに入れるのは人面のほうで、スティック側ではありません。ちなみに、オリジナルの箱入り6本セットもうちにはありますよ!!

この、シャンパンサービスは実は特別招待制なんですが、このブログを見たって、こっそりお伝えいただければ、お楽しみいただけますので、是非特別展にお越し下さい。11月27日までやってます。ts

 

 

 

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