ルネ・ラリック特別展「Harvest & Creatures」
今年もルネ・ラリック特別展を開催しております。
今回のテーマは「Harvest & Creatures」。
豊穣とそれにまつわる動植物をモチーフにした作品が集まりました。
ラリックの生まれ故郷であるフランスのシャンパーニュ地方アイ村の自然豊かな恵みを感じていただける構成となっております。
テーブルには鮮やかなフルーツが。
今回もフラワーデザイナーの岸さんが会場の飾りつけをして下さいました。
フルーツが乗っている作品は、脚付杯「アンファン」です。
テーブルの上のグラスやお皿は、すべて葡萄がモチーフになっています。
展示作品を少しだけご紹介いたします!
こちらはランプ「バッカスの巫女」。
ローマ神話のワインの神様「バッカス」に支える巫女が葡萄を手に踊るようなポーズで力強く表現されています。
ランプを灯すと陰影がくっきりと際立って彫刻像のように見えますね。
こちらは香水瓶「牧神の接吻」。
ギリシャ神話の牧人を司る神様ですが、その姿は下半身が山羊の足になっています。
半獣半人の牧神と女性が手を取り合って接吻するという、ファンタジックなシーンが描かれています。
こちらも「牧神」の作品です。
装飾パネル「牧神と葡萄」は、壁面に埋め込むためのガラスパネルで、裏面は鏡張りになっており、きらきらとガラスのレリーフが輝く仕組みです。
ここからは、動植物モチーフの作品をご紹介いたします。
花瓶「ブラックベリー」
オパルセントガラスの発色が大変美しいです。
花瓶「サンチュベール」
耳付きのプランターのような珍しい形状の作品で、ガゼルが飛び跳ねる様子を描いています。
花瓶「セナート」
木の実とリスたちが戯れる姿を描いた珍しい作品です。
ラリックは、鳥をモチーフに多様な作品をデザインしました。
花瓶「ベルクール」は、鳥の彫刻像が溶着された特殊な製造法の作品です。
時計「ロシニョール」と「5羽のツバメ」です。
花瓶だけでなく、身の回りのさまざまなものに鳥たちが登場しています。
身近な虫たちにもラリックは注目していました。
花瓶「バッタ」は1912年という最初期にデザインされた作品です。
バッタの姿がリアルですね。
ラリックが故郷アイ村の麦畑でよく見ていたバッタの姿なのでしょうか。
香水瓶「オ・クール・デ・カリス」
Coty社の香水瓶です。
瓶本体をプレス成型し、底を溶着する複雑な製作技法のため、存在数の非常に少ない作品。
花の蜜を吸うミツバチを象ったポエティックな作品です。
花瓶「胡椒の実」
ちょっと変わったモチーフの作品も。
お花を生けるととっても映えて見えてびっくりしました。
以上、簡単ではありますが個人的に気になる作品をご紹介させて頂きました。
ルネ・ラリック展は27日(日)までの開催です。
ぜひこの機会にご来場くださいませ。
京都の紅葉も本格的に色づいてきましたよ。