2011.10/14.

上海アールデコ by ts

今回、上海に住む友人の画家 牛安(niu ann)が北京で初めての展覧会をすることになったので
上海、北京を巡る旅をしてきました。

まずは、上海に到着したのですが、この街には1920年代から30年代にかけて東洋のパリと呼ばれたように
その当時のアールデコスタイルの建物がたくさん残っています。そのいくつかを写真で紹介します。

まずは、僕の泊まった錦江飯店(jin jiang hotel) から。このホテルのあるエリアは元フランス租界なので、
1920-30年代に建てられたフランス風のスタイル(いわゆるアールデコスタイル)のものがたくさん
残っています。

これは、全部で3棟ある建物の真ん中にある現在の高級アパートメント棟。もともとは貴賓楼として1936年に政府要人が泊まる為につくられました。毛沢東や周恩来なども泊まったようです。まるで、ニューヨークのロックフェラーセンターのようですよね。茶色のレンガと縦に入った白いラインのコントラストがとてもシャープです。

当然、僕はここには泊まっていません。プライバシーの関係で中にははいれませんでした。しかし、外装のあらゆる所にアールデコスタイルの意匠がみられます。

 

これは北楼。1929年にキャセイマンションと呼ばれ、外国人用の住居として建てられました。
様式はイギリスゴシック様式で建てられています。

 

この北楼の最上階には夜来香という当時の内装のまま??!!の中華レストランがあります。

ここのレストランもアールデコスタイルというよりは、イギリス風のちょっと重めのスタイルです。壁紙などに中華風の花柄などがあしらわれ、なんとも不思議な空間でした。ちなみにここのレストランはなんと24時間営業です!!

 

次はホテルの近くの通りで偶然見つけた家具屋。

内装もなかなかかっこいいですね。

 

すべて、1930年代に上海で制作された家具です。おそらく、フランス租界に住む外国人の指導あるいは注文に応じて、

外国人の為に作られたものなんでしょうね。アールデコの意匠がいろんなことこに見受けられます。

 

でも、この小さなキャビネット、シンプルなアールデコスタイルにも見えますが、どこかしら
東洋的な雰囲気を感じませんか??小引き出しの把手のバランスとか??!

 

上海は他の中国の街に比べて急ピッチで開発はすすんでいるとはいえ、1920-30年代の古き良き時代の建物が結構いい状態で残っています。つい10年くらい前までは、そういった建物はだだ、安い住居として手入れもされずに一般の人々が住んでいたり、あるいは取り壊されたりしていたのですが、最近になってその様式の美しさが見直され、内装も当時のように手直しされたり、あるいはすごくモダンに改装されて、おしゃれなレストランやブティックに変わってきています。僕は遠い昔、20年くらい前に初めて上海を訪れていますが、その時とはまるで別の街になっていました。

ごみもあまり落ちていないし、人々のマナーも徐々に良くなってきているように感じます。
通りには街路樹が茂り、小さなセレクトショップがたくさん並ぶ通りはまるでパリのようですよ。
かつて、東洋のパリといわれた姿を取り戻しつつあるように思います。
中国恐るべしです!!

ts

 

 

 

 

 

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