2011.7/29.

アルザス、ラリック美術館オープン前の工場見学その② by t.s.

さて、次はコールドテクニックの紹介です。

 

一回目のチェックが終わり、修正が必要な所にはマーキングがされます。

その部分を回転板で研磨していきます。

 

 

 

艶消し仕上げのサンドブラストの為の作業。

特別な箱の中に作品を入れて砂を吹き付けひとつづつ手で仕上げていきます。

 

 

 

これは酸で腐食させて表面を艶消し仕上げにする為の工程のひとつですが、

黒く塗ってあるのは腐食止めの部分です。

この部分には 酸がつかないので光沢仕上げになります。

この腐食止めもひとつづづ筆で塗っていきます。

 

 

艶消し仕上げにしたものも、作品のコントラストをきわだたせるために、出っ張った部分にさらに研磨をかけて光沢を出します。

その時にはバフに特別な泥の粉のような物を濡らして粘土状にして研磨してました。

 

 

 

 

 このようないろいろな工程の間にも何回もの品質チェクがはいり、

不合格のものは どんどんはずされていくそうです。

そして最後にパスしたものだけにサインが入り完成です

 

 

 

本当に驚きの手作業の連続でした。

よく、ラリックの作品は型で作る大量生産品だなどといわれますが、 現代の少しは近代化された工場ですら想像を絶する手作業で作って行くのですから、ルネの生きていた時代には もっともっと多くの手がかかったものだったと想像できます。

決して量産なんかできなかったというのがよく理解できました。

とてもお勉強になった早朝からの工場見学でした。

by t.s.

 

 

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